オイルの知識&メンテナンス           
 
   ハードに使われるオイル
エンジンの油温からは多くの注意と、エンジンの状態を教えてくれると言う両方の情報が得られます。
まず、油温が上がるのは、エンジンに大きな負荷がかかっているときが一番上昇しやすい状態です。
サーキット走行のように常に高回転でしかも、常に加速状態なんてときは、急激に上昇します。
その反面、高速なんかをぶっ飛ばしても、その割には油温が上がらないなんてのが良い例だと思います。
つくばサーキットやセントラルサーキットなどは、油温が上昇しやすい傾向にありますし、逆に鈴鹿サーキットや富士スピードウェイなどは、
直線が長く、高速での走行でも、冷却に要する風量が多いため、
水温も下がりやすく、エンジンの冷却に関しては条件がよく、油温も
上がりにくいサーキットといえると思います。
このことからもわかるように、平均速度が速く直線距離も長い
鈴鹿や富士が必ずしもエンジンに厳しいサーキットだとか、条件的に厳しいとかは、一概に言えないのが実情です。

一般使用でのオイルとは
じゃあサーキット走行以外ではどうなんだ?ッてことになると思いますが、
一般走行での目安となるのは、一番に油温と油圧に尽きると思います。
 じゃあ何度ぐらいまでならエンジンは大丈夫なのか、ということがみなさんの一番知りたいところだと思います。
まずは油温でのエンジンオイルの限界性能は油温で130~140度
が性能を発揮できる限界です。
そして必ず油圧が下がらないこと、これがオイルの限界です。
しかし、エンジンオイルが性能を維持できる限界の温度と言うだけで、
エンジンの限界とは別です。

油温でエンジンの限界を知る
エンジンが、ダメージを受けない油温の限界は110度前後です。
この温度ぐらいになってきますと、エンジン内部の回転部分温度は、
油温以上に極端に上昇し、まず一番にクランクの軸受けメタルの温度的
な限界がやってきます。
次に、シリンダー、エンジンの個体差もありますが、シリンダーの、
新円度が温度の上昇によって歪んできます。
それが大きく変化するような場合、最悪、ピストンが傷つくことにも
なりかねません。
一度や2度の油温上昇では急激に症状が出ないので、ついつい見過ごしてしまい、次回ハードに走行したときに大きなトラブルの原因になったり
する場合があります。

最適オイルの選び方
 次にエンジンオイルの見分け方って言うか使い方に応じたオイルの選び方ですが、最近のオイルは全般的に高性能になってきています。
しかし、でもそれは高性能を売り物にしているオイルに関してのみであってその他、一般エンジンオイルでは、サーキット走行などには使えない、もしくは使わない方が良いオイルもたくさんあります。
そしてその見分け方ですが、まず第一に、ずばり!
値段の高いオイル、そして第二にオイルメーカーのオイル、(BP、カストロール、オメガ、
などなど)、そして第三に、使ってみて、シッカリ油温が上がった状態で、全開走行(3速以上で)してみて、全開時に油圧が極端(4k/㎠)以下に下がらないこと、これが、オイルを見分けるのにどなたでも出来る簡単な方法だと思います。
さあ、これであなたも少しはオイルに関心が出てきたと思います。
早速、今のオイルをチェックしてみてください。

オイル交換の目安(距離)
オイル交換は概ね走行距離を目安に交換されているとおもいます。
距離を目安にされる場合はターボ車や高性能エンジン車は3000キロ、もしくは4~6ヶ月
で交換して下さい。
一度高温になったオイルはそこから酸化が始まり放っておいても劣化していきます。
決して走行距離が少ないからと言って一年に1回なんてことは避けて下さい。
そして、サーキット走行など走行された場合は、出来るだけ早めに交換して下さい。

追記  
 私はハードに車を使うことはないんだと言う方は上記のようなオイル選びは必要ないと思います。
がしかし、油圧のチェックと、そしてオイル交換をこまめにすることだけは
心がけておいてください。